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俺らのタイ開業独立列伝
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三井 敏美(みつい・としみ)
北海道出身
M. I. Computer Co, Ltd. 代表取締役
パソコン教室運営(コンピュータの基礎から検定試験まで対応)
139 Rimco House 7F Soi 10 Sukhumvit 55Rd. Klongton-Nua Wattana Bangkok 10110
Tel 02-714-9288
http://www.geocities.jp/micomputer_pcs/
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■人気の理由
開校からまもなく10年。バンコクでパソコン教室の草分け的な存在ともいえるM.I. Computerパソコン教室を運営しているのが三井敏美である。(敬称略・以下三井)タイでもインターネットなどの普及が加速しはじめた1998年4月。家庭教師としてコンピューターを教えに行っていた会社の一室でパソコン教室を開いたのがきっかけとなり、三井はM.I. Computer Co., Ltd.を設立。最初は3台のコンピューターからのスタートであった。今ではパソコンの数は倍程に増えたが、1回の授業は6人までという少人数制は創設以来変わっていない。「他所は何年か経つと規模が大きくなったり、支店が出来たりするけど、私のところは代わり映えがしなくて。でも、それでもいいかと・・・」三井が照れ臭そうに語る。自分の目の行き届く範囲で教室を運営したい。教室の規模を大きくするより授業の中身を充実させることの方が大事だ。もと教職に就いていたことのある三井ならではのこだわりである。教室としての利益よりも、まずは通ってくれる生徒の皆にどう満足してもらえるか。パソコンを使う楽しさや便利さを一人でも多くの人に体験して欲しい。だからこそ三井のパソコン教室は少人数制、自由予約制、そして低料金なのである。「最初は1本の指先でキーボードを叩いていた人が、両手の指を使って何倍もの速さで入力出来る様になります。生徒さんの上達する姿が私にとって一番の励みですね」三井の教室に対する真摯な姿勢とこだわり、それこそが10年近くに渡り、バンコクでパソコンを習うならM.I.コンピューターと多くの日本人に支持される大きな理由なのである。
■教職ともう1つの夢
教職への憧れは幼稚園の頃から抱いていたという。先生になりたい、その思いは歳を重ねても変わることはなかった。北海道教育大学へ進学し教員採用試験の1次試験に見事合格。そのまま2次試験を受け教職の道へ進むものと周りの誰もが喜んでいたが、そこで三井は大きな決断をしたのだ。それは高校生の時から抱いていた、アメリカに留学するという夢である。「このまま卒業して、教員になってしまったら、留学することが出来ないかも・・・」今だからこそ、今でなければ出来ないのがアメリカへの留学。三井の決意は固かった。だから、両親には直前になるまで秘密にしていたという。教職という道へ真っ直ぐ進まず海外へ留学することを親がすんなり許してくれないことは娘である三井が一番理解していたからだ。また親も言い出したら絶対に聞かない三井の性格を良く熟知していた。いよいよ留学先へ行かなければならないという時期になって初めて三井は大学を休学すること、そして留学先をもう既に決めていることの2つを親へ打ち明けたのである。結果は三井の作戦勝ちであった。先生になるという夢を目前にして、高校生の時から抱いていたアメリカへの留学を三井は見事に現実のものにしたのであった。
■タイで働く
留学を終え、無事教職への道に進んだ三井の最初の赴任先は網走の小学校であった。教える事と子供が大好きな三井にとって教職はまさに天職であったという。しかし、最初の小学校から近くの中学校に転勤になって数年が経ったのを機に、三井は大きな決意をしたのであった。それはアメリカに留学して以来抱き続けてきた海外で働くという夢の実現である。今海外へ出なかったら後々、後悔するのではないか。5年ないし10年居て、それからもう一度教職に戻ってもいいのではないか。当然の様に沸き起こる回りの反対を押し切り三井はタイへと旅立ったのである。教員時代、休暇を使って旅行したタイで、想像以上に多くの日本人が住んでいることに吃驚したのを三井は覚えていたからだ。あれだけ日本人が住んでいるタイなら教育関係の仕事は見つけられるだろう。幼い頃からの夢、公務員という職、そして親の反対。その全てを背負い込み緊迫の思いで三井はタイに来たのである。そして現地の無料情報紙に「コンピューターの家庭教師をします」と案内を載せたことが、予想外の展開で三井を独立へと導くことになったのだ。まさに人生の妙である。「タイで会社を興すつもりなんて全くなかったけれど、それしかパソコン教室を続けていく道がなかったというか・・・。結局独立して良かったと思います。決して平穏なスタートではなかったのも事実ですが」タイでの独立は三井にとって実は運命だったのかもしれない。
■検定試験
M.I.コンピューター・パソコン教室の大きな特徴といえばタイに居ながら日本の検定資格(サーティファイソフトウエア活用能力認定委員会主催)を取得することが出来ることである。講師である三井自身が各種認定資格を取得しているほか、難関といわれるMOT(マイクロソフト認定トレーナー)の資格も取得している。そんな三井が教えるのだから習いに来る生徒は試験の特徴や合格へのコツを効率よく学ぶことが出来る。それを実証するのが検定試験合格率90%以上という実績だ。「もし履歴書にパソコンが出来ると書くのであれば、『Word文書処理技能認定試験2級』もしくは『Excel表計算処理技能認定試験2級』は最低でも取得しておいたほうがいいと思います」これまで自分の教室で200人以上の合格者を出してきた三井からのアドヴァイスである。何かと資格がものをいう日本社会。ゆったりと時間が取れるタイ駐在中こそ検定試験受験のチャンスかもしれない。
■やっぱり規模より中身
自分なりの教え方にこだわりたい。また三井ならではの運営方針もある。小さいながらもしっかりと学べる環境。10年近くやっていると周りからは規模を拡大したらと薦められることも少なくない。それでも、教えるのが好きでやっている三井にとって周りの意見に振り回されるのは不本意だったのである。三井にとってはやっぱり規模よりも中身なのだ。「パソコンを使いこなせるようになるには、やはりある程度の時間が掛かります。ですから広告費や人件費を出来る限り押さえ、1回あたりの受講料を低く設定しているんです」三井という人間の優しさが会社の運営にもよく現れている。「良く言えばこだわりがあるんですが、悪くいえば頑固なんですよ。こればかりは昔から変わらないかな」三井が苦笑いを浮かべる。夢を持つということは人間にとって、とても大切なことである。しかし、夢を持つことだけで満足してはいないだろうか。小さい頃からの自分の夢を次々と実現させきた三井の生き方から、やっぱり夢は実現させるためにあるのだということを改めて感じるのであった。(取材・構成 丈治利夫) |
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